成年後見制度は2つに分かれます |
補助 | 保佐 | 後見 | |
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対象となる方 | 判断能力が不十分 | 判断能力が著しく不十分 | 判断能力がいつもない状態 |
成年後見等が同意又は 取り消すことができる行為 (※1) | 申し立てにより裁判所が 定める行為(※2) | 借金・相続の承認など、 民法13条1項記載の行為のほか、 申し立てにより裁判所が定める行為 | 原則としてすべての法律行為 |
成年後見等が代理すること ができる行為(※3) | 申し立てにより裁判所が定める行為 | 申し立てにより裁判所が定める行為 | 原則としてすべての法律行為 |
※1成年後見人等が取り消すことができる行為には、日常生活に関する行為(日用品の購入など)は含まれません。 ※2民法13条1項記載の行為(借金・相続の承認や放棄・訴訟行為・新築や増改築など)の一部に限ります。 ※3ご本人の居住用不動産の処分については、家庭裁判所の許可が必要になります。 ※ 補助開始の審判・補助人の同意権・代理権を与える審判、保佐人に代理権を与える審判をする場合には、ご本人の同意が必要です。 |
成年後見・保佐・補助の申立代行報酬額(税込み) | ① | 110,000円(税込) |
司法書士 その他費用(実費) 通信費・交通費など ※戸籍謄本・住民票等取得の場合 | ② | 5,000円~10,000円 |
家庭裁判所に納める費用(内訳) ・収入印紙800円 (保佐・補助で同意権・代理権付与が加わる場合はその分増額されます) ・収入印紙(登記用)2,600円 ・郵便切手3,990円分~(追加あり) ※鑑定料相当額(10万円~) (鑑定が必要になった場合に裁判所からの指示に従い納めます。申立時に納める必要はありません) | ③ | 約7,390円~ ※鑑定料が必要な場合 +100,000円~ |
合計概算 | ①+②+③=合計概算 |
代行内容 | 申立書作成・申立事情説明書作成・親族関係図作成・財産目録作成・収支報告書作成・後見人等候補者事情説明書作成 |
成年後見のメリット |
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・成年後見制度のメリットは被後見人を法的に守り、財産の管理をすることができます。 |
・成年後見制度を利用すれば、被後見人の契約・法的な手続きを進められます。 |
・ もし被後見人がだれかに騙されて不利益な契約を結んでしまったとしても、後見人は契約を解除できます。 |
・成年後見制度を利用することで、被後見人の財産を管理できます。 |
・預貯金の管理・解約・施設に入所するための介護保険契約・不動産などの処分(注意事項あり)も可能です。 これらの手続きは本人しかできませんが、成年後見制度を利用すれば後見人が代わりに手続きできます。 後見人しか財産の管理が認められない為、他の家族が被後見人の財産を使い込むような心配がありません。 |
申立ての手間と費用がかかる 成年後見制度を利用するためには、本人・配偶者・四親等以内の親族などから、家庭裁判所に申し立てをし、家庭裁判所の審判を受ける必要があります。 申立書の記載や事情説明書などの作成も必要とされています。 また、必要書類として本人の戸籍謄本をはじめ各種の書類を集めなければなりません。 申立て実費として、東京家庭裁判所の場合、申立費用(800円収入印紙)登記費用(2,600円の収入印紙)送達費用( 3,270円の郵便切手)もしくは(4,210円の郵便切手)で済みますが、審判をする前提として鑑定等を行うこととなった場合には10万円から最大20万円程度の鑑定費用がかかります。(補足にて説明あり) 専門職に申立てを依頼すれば更に報酬が別途必要となります。 |
後見人の報酬負担 後見人に選任された場合、後見人に対する報酬の支払いが生じる可能性があります。 後見人の報酬は後見開始後一定期間経過後に、後見人から報酬請求の申し立てがあって初めて家庭裁判所が決定します。 |
資産運用や生前対策などの制限 成年後見制度はあくまでも本人の財産を維持・管理するための制度となります。 つまり、現有財産の維持が最大の目的となるため、その財産を運用することはできません。 本人の資産を生前贈与したり、現金資産を不動産などにかえたり、不動産上に建物を建築したりといった本人の資産の評価額を減らす行為はできません。 |
ご本人に十分な判断能力があるうちに、判断能力が低下した場合には、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。 任意後見契約は公正証書によって契約を結びます。 ご本人の判断能力が低下した場合に、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じることになります。 |
本人のサポートの為に、任意後見契約だけでは足りないことがあります。 その際、他の契約とセットで結んでおくと手厚いサポートが可能となります。 契約の際には任意後見契約+財産管理契約が基本となります。 それ以外に見守り契約・死後事務委任契約の締結をご検討頂けます。 複数の契約の組み合わせることで、本人の希望に沿った支援を行えるようになります。 |
任意後見契約書 | ① | 110,000円 |
財産管理契約書 | ② | 55,000円 |
見守り契約書 (本人の様子を定期的に確認する為の連絡などを行う) | ③ | 22,000円 |
死後事務委任契約 ( 本人が亡くなった後の葬儀や役所の手続き等を任せる) | ④ | 55,000円 |
司法書士 その他費用(実費) 通信費・交通費など ※戸籍謄本・住民票などの取得の場合 | ⑤ | 5,000円~10,000円 |
公正証書(公証役場)費用(内訳) ・公正証書作成の基本手数料 1契約 11,000(4枚を超えるとき1枚ごとに250円加算) ・登記嘱託手数料 1,400円 ・法務局に納付する印刷代 2,600円 その他 切手代約540円~正本謄本の作成手数料1枚250円x枚数など | ⑥ | ①+②など2契約の場合概算 165,000円+26,000円~ ①+②+③など3契約の場合の概算 187,000円+26,000円~ ①+②+④など3契約の場合の概算 220,000円+26,000円~ ①+②+③+④など4契約の場合の概算 242,000円+26,000円~ |
合計概算 | ⑥の4パターン+⑤(実費)=合計概算 |
任意後見人申立ての場合 | 上記費用とは別に 任意後見監督人選任を選任する場合には申立ての費用がかかります。 契約の内容により任意後見人に対する報酬を決めている場合には支払いが発生します。 任意後見監督人が選任された場合には、家庭裁判所の判断により報酬の支払いが必要となります。 |
任意後見契約を結ぶことで、頼めることは、財産管理・医療・介護サービスの手配や生活を送る上のサポートとなります。 ・預貯金の管理(財産管理契約を結ぶ) ・年金や恩給などの受領 ・公共料金・税金等の支払い ・不動産の契約や売却の手続き ・遺産分割協議の代理(承認や相続放棄) ・介護施設などへの入居や介護サービスの契約の締結。それにまつわる支払い及び手続き ・医療の契約締結及び支払い、その他の手続き この中からどのようなことを頼むか(委任するのか)また介護や医療が必要になった際の具体的な希望などについては、任意後見契約を結ぶ際に契約書に記述することで自由に設定することができます。 |
任意後見制度で頼めない(委任できない)こととしては以下の通りとなります。 ・財産の運用 ・死後の事務(死後事務委任契約を結ぶことにより可能) ・ペットの世話 |
任意後見制度は制度設計の自由度が高く、本人の希望に沿って制度を設計しやすいです。 任意後見制度では、前もって本人が信頼できる人を後見人に選べます。 後見人になるのに特別な資格は必要ありませんし、親族はもちろん、信頼できる第三者も選任が可能です。 契約内容も自由に決められます。 自分ひとりで生活するのが難しくなった時に、在宅ケアを受けるか・施設でケアをうけるか・病院にかかるとしたらどの病院がいいのか・など、本人の希望をもとに契約内容を決めることが可能です。 後見人の報酬も自由に決めることができます。 契約内容が登記されるので、任意後見人に選ばれた人の地位が公的に証明されます。 役所や銀行での手続きもスムーズになります。 |
子供が障害をもっている方にも設計しやすいです。 未成年のお子さんが障害をお持ちのときでも、任意後見契約は向いてます。 子供が成人になり、財産管理が自分でできないと判断されると法定後見制度を利用することになります。 弁護士・司法書士などの専門職が後見人になると、親子の希望に沿った柔軟な財産管理は難しくなるかもしれませんし、加えて毎月の報酬が発生します。 もし、任意後見契約を結んでおけば、子供が成年に達した後も、子供のことを一番よく知っている親が財産管理をしてあげられます。 任意後見契約を結ぶためには、子供が未成年の間に親権をつかって契約書を作成しておくことが必要になります。 |
任意後見監督人に支払う費用がかかります。 任意後見契約が発動しますと、毎月任意後見監督人に数万円の報酬を払う必要があります。 家庭裁判所によって選任された任意後見監督人は、任意後見人によって財産が悪用されていないかチェックします。 任意後見人の報酬は任意後見契約によって無償とすることもできますが、任意後見監督人の報酬は必ず発生します。 |
任意後見人は信頼できる人を選任します。 任意後見人によって預貯金が使いこまれるリスクがゼロではないということもあります。 もちろん、任意後見監督人が任意後見人の仕事をチェックしてくれますし、場合によっては、裁判所に申立て、任意後見人を解任することも可能です。 しかし、トラブルになるのを防ぐためにも、信頼できる人を後見人に選んでおくということが大切です。 尚、未成年者や破産者などの一定の条件に該当する人は任意後見人になれません。 |
取消権がありません。 任意後見人は法定後見制度のように本人の財産を保護できません。もし悪徳商法にあい、不要な商品を買わされたとしても契約を取り消し契約がなかったことにはできません。 |